最近読んだ本
東京の桜が満開になったそうですね。
明日は父の5回目の命日でお墓参りに行くので、お花見ができそう。
楽しみです。
ちなみに、茨城はまだまだ。
東京より一週間遅れくらいかな?
森博嗣もほとんど読みつくし、好きな作家の新刊待ちというこの頃です。
あー、犀川先生とれんちゃん(森作品素敵キャラ)に会いたいよう!
で、最近読んだ作家さんです。
○貴志祐介
今年初めて読んだ本は、『このミステリーがすごい!』2011年版1位、「本屋大賞」2011年ノミネート作品、直木賞候補にもなった貴志祐介の『悪の教典』。
私の好きなエマーソン、レイク&パーマーというプログレバンドの代表曲のひとつと同じタイトルなので、何となく気になったのですが、果たしてその通りでした(笑)。小説の中で、高校生がこの曲を演奏していました。調べてみたら、貴志さんって私と同じ年なんですね(笑)。ちょっと嬉しい。
小説も面白かったです。主人公の蓮見(一見好青年で人気者の英語教師、実は冷酷な殺人鬼)、ナイスです。決して共感できるキャラクターではありませんが、エンターテインメントとしてものすごく面白い。但し、残酷な描写も多いので万人向きではないかも。
その後、『ISOLA 13番目の人格(ペルソナ)』『ダークゾーン』『黒い家』『クリムゾンの迷宮』と順不同に読みましたが、『黒い家』がダントツに怖かった! 夢でうなされそうなほど、インパクトありましたね。数年前に内野聖陽&大竹しのぶ主演で映画になっていたのは知っていますが、未見。(でも、怖いから観たくないかも)
『クリムゾンの迷宮』の“クリムゾン”は、きっとクリムゾン・キングから取ったんだろうなと勝手に思っていますが、どうなんでしょう? うふふ。
まだ読んでいない作品も読みたいのですが、何しろめちゃくちゃ怖いので、体調が悪い時には難しそうな気がします(でも、読みたい<苦笑)。
○綾辻行人
息子がマンガ版「Another」を読んでいて、面白そうだったので。
館シリーズを「十角館の殺人」「水車館の殺人」「迷路館の殺人」と読んできて、次の「人形館の殺人」を読もうと思ったら、何と図書館に置いていない! で、とりあえず置いてあった「暗黒館の殺人」を読んでいます。
面白いけれど、森博嗣作品ほどはキャラクターに魅力が感じられないのが残念。まだ他のシリーズを読んでいないので、そちらに期待しています。
「Another」は、マンガを1巻だけ読んだらすごく面白いので、原作を読んでみたいです。ちょっと「六番目の小夜子」(恩田陸)に似てるっぽいかも?
○三浦しをん
しをんさんの最新作『舟を編む』読みましたよー!
「本屋大賞」ノミネート作品ということもあり、図書館でずいぶん待ちましたけど(←買え!笑)。
しをんさんの職業モノって、本当に面白いです。林業を扱った『神去なあなあ日常』や、文楽の『仏果を得ず』も良かったし。割と地味目の職業を扱っているところ、目の付け所がいいですね。
『舟を編む』は、老舗出版社の辞書編集部が舞台。そこで『大渡海』という国語辞典(広辞苑みたいな大型のもの)が出版されるまでの、笑いあり涙ありの物語。こう書くと、ミもフタもないですけど(汗)。
三浦しをん作品の魅力は、やはり登場人物ですね。変人登場率が結構高いところが、私のツボです。このあたりが、伊坂幸太郎作品や森博嗣作品と共通している気がします(笑)。
しをんさんは、エッセイも激烈に面白いですが、軽そうに見えて根は真面目な感じが好感が持てます。この作品も、軽快で読みやすいですが、作者の日本語に対する愛が満ち溢れていて、読後にとても爽やかな気持ちになりました。
最近は小説で泣くことってあまりないのですが、しをんさんの小説ではいつも泣かされてしまいます。
○伊坂幸太郎
これも、ずいぶん待って読んだ『マリア・ビートル』。
『グラスホッパー』の続編なのだけれど、いつもながら次々に登場人物が死んでしまって(汗)。けっこう魅力的なキャラが多いので、「わーん、殺さないで」と思いながら読んでいました。
「王子」という名の狡猾な中学生が登場するのですが、『悪の教典』の蓮見とどちらがより冷酷で極悪非道か比べるのも一興かと……。
ラストも伊坂作品らしいし、そこに至るまでの伏線の引き方が本当に巧い。筋書きだけだと非現実的で、いわゆる「悪人」が多く登場する伊坂作品ですが、血飛沫?の中に漂うユーモアが、何ともいえなく好きです。
最近、直木賞選考対象から辞退された伊坂さんですが、この方や恩田さんが何度も候補にあがりながら、受賞していないっていうのは、本当に不思議。まあ、これだけのベストセラー作家になれば、今さら直木賞という箔は、必要ないのかもしれませんね。
○森博嗣
今年に入って、Gシリーズ7冊とXシリーズ3冊を読破。初期のS&Mシリーズで大学生だった西之園萌絵が、何と准教授ですって。萌絵ったら、こんなに大きくなって……(涙)。
ストーリーの面白さも去ることながら、登場人物が成長していくのを見守ることが出来るのも、森作品の楽しさですね。しかし、私の愛する犀川先生が教授になったとは聞かないんですが、まさかまだ准教授のままなんでしょうか? 教え子の萌絵が、私学だけど准教授になったのに。それとも国立大学は、教授になるのも大変なのかしら? 気になるー。
Vシリーズに登場していた“れんちゃん”こと小鳥遊練無のその後も知りたいです。彼も立派なお医者さんになったのでしょうねー。(今、幾つなんだろう?もう40代?<汗)
だらだら感想を書いて来ましたが、最近私が読んだ作家さんの経歴をみると、京都大学出身の方が多いんですよね。万城目学、森見登美彦、貴志祐介、綾辻行人など。そして、京都を舞台にした作品が多い。私は京都に土地勘がないので、京都の街を知っていたら面白さも倍増なんだろうなあと残念に思います。
伊坂さんの仙台、森さんの那古野(名古屋)もそうですが。
ただ、恩田陸さんが茨城(主に水戸周辺)を描く時と、しをんさんが小田急線沿線の世田谷区を描くときはめっちゃよく分かるのでうれしいです。
今、とても読みたいのが高野和明の『ジェノサイド』。
これも、図書館で予約しているのですが、やはり人気作品のためなかなか手元に届きません。恩田さんの『夢違』も早く読みたいなー。
というわけで、相変わらずダラダラしたり、本を読んだりのわたくしでした。
それでは、皆さま、よい週末をおすごしください。
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