少女マンガとロック・ミュージック
私は子供の頃からマンガが大好きだったが、三姉妹の長女だったこともあり
読むのは少女マンガばかりだった。
小学校の頃は、毎月「りぼん」を、そして時折「週刊少女フレンド」や
「週刊マーガレット」などを読んでいた。
中学に入ってから、「ベルばら」に夢中になって週マを買うようになり、
その後は、萩尾望都・大島弓子のファンになったので、
好きな作家の作品が載っているかどうかで雑誌を買うようになった。
確か高校生になった頃「LaLa」が創刊され、森川久美のファンになった。
創刊当時の「LaLa」はとても水準の高い作品が多く、毎月の発売を楽しみにしていた。
同時に、青池保子にもはまり、当時青池作品を掲載していた「プリンセス」も
毎月購入していた。
で、お題のロックである。
私がロックミュージックに目覚めたのは中学3年の頃だが、
本格的なロックファンになったのは高校1年の時である。
いわゆる「プログレッシヴ・ロック」略して「プログレ」という、
かなりマニアックなロックのファンだったのだが、もちろんそれ以外のロックもよく聴いた。
そして、自分がロックを聴くようになって、
少女マンガ家に意外とロックファンが多いことを知った。
ロックファンのマンガ家は、キャラをみるとすぐ分かる。
まず、私が大ファンだった「ベルばら」の池田理代子は、
デヴィッド・ボウイのファンだったらしい。
「オルフェウスの窓」に出てくるダーヴィトというキャラは、
まんまデヴィッドのドイツ語読みだし髪型もボウイそっくりだった。
ボウイファンは結構多く、大島弓子・木原敏江(当時は「木原としえ」)も、
よく作品にボウイキャラを登場させていた。
池田理代子・木原敏江の両作家は、プライベートでもずいぶん仲がいいようで
お互いの作品にも背景キャラとして登場させたりしていた。
木原敏江はいわゆる24年組でもある。
24年組とは、昭和24年生まれの少女マンガ作家を指し、主なメンバーは
萩尾望都、竹宮恵子、木原敏江、大島弓子、山岸凉子、などそうそうたる面々である。
池田理代子と萩尾望都は、作風も画風も全然違うけれど交流はあったらしく、
宝塚で「ベルばら」を初演した時に、一緒に観劇したらしい。
プロローグで、幕に描かれたオスカルとアントワネットの絵をみて
「ねえ、あれ、理代子先生が描いたの?」と萩尾先生が訊いたら
池田先生は「違うわ、違うわ!」と激しく否定したそうだ…。
うん、あれはかなりデッサン狂ってたもんなあ(笑)
そうそう、少女マンガとロックミュージックの話だったっけ。
そういうわけで24年組のご贔屓は、ボウイだったらしいのだが、
ロックと言えば忘れてはいけないのが、青池保子である。
青池保子ほど、ロックミュージシャンをキャラに使った方はいないのでは?
(最近の作家さんは分からないけど…)
青池先生は、私も大好きなプログレの雄・EL&Pことエマーソン,レイク&パーマーと
ブリティッシュハードロックの王者ZEPことレッド・ツェッペリンの大ファンで、
青池作品の主役はロックキャラが大活躍なのだ。
まずは「七つの海七つの空」の主人公は、ZEPのヴォーカル・ロバート・プラントだし、
「イブの息子たち」のヒース・イアソンはEL&Pのキース・エマーソン、
バージルは同じくカール・パーマー、
ジャスティンは当時大人気だったピーター・フランプトンだそうだ。
特にヒースは、まんまキース・エマーソンなので、エマーソンファンの私は
連載が本当に楽しみだった。
で、「七つの海…」の主人公キャプテン・レッドを先祖に持つ
あの(敢えて、“あの”とつけさせて頂きます・笑)「エロイカより愛をこめて」の
≪エロイカ≫ことドリアン・レッド・グローリア伯爵は、ロバート・プラントだし、
敵役ティリアン・パーシモンの子孫、
≪鉄のクラウス≫ことクラウス・ハインツ・フォン・デム・エーベルバッハ少佐
(フルネームが長い)は、髪型のみ(笑)キース・エマーソンがモデルである。
エロイカの部下ジェームズ君は、ZEPのギタリストのジミー・ペイジだし、
ボーナム君は今は亡きドラマーのジョン・ボーナムだ。
特にジェームズ君は、あのキャラそのものがジミー・ペイジをおちょくったもので
ZEPファンなら、誰しも大受けすること間違いなしのキャラだ(笑)
他には、クイーンやキッスなんかも少女マンガ家に人気があったようだ。
ロックファンで少女マンガファンだった私にとって、とても幸せな時代だった。
これらの中では「エロイカより愛をこめて」のみ、現在も連載中で、
NATO情報部のエージェント・エーベルバッハ少佐は、
東西冷戦が終わった今も健在らしい(笑)
連載当初は私よりずっと年上だった少佐なのに、今は私の方が年上になってしまった…。
しかし、いつも不思議に思うのだが、エロイカが希望する少佐との関係って
たぶん「エロイカ×少佐」なんだろうな~。
うーーーん、すごい肉弾戦になりそうだ(こんなところで書いていいのかっ!)
でも、ちょっと見てみたい○ケな少佐…(笑)
ちなみに、ロックミュージシャンにはゲイが多いけれど
(クイーンのフレディ・マーキュリーとか)、
少佐のモデルのキース・エマーソンは、残念ながらストレートである…。
2004/02/13 (FRI)
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