月組「薔薇の封印」(ネタバレ&ちょい辛)
いよいよ千秋楽も間近の月組公演を、ようやっと観劇。
もうすでにご覧になった方も多く、「すごく楽しい~♪」というるんるんの感想や
「小池~、ふざけるのもたいがいにしろ!」という怒りの声など、
賛否両論の中、宝塚ファンというほどではない舞台好きの友人と一緒に
一階A席の最前列というけっこう美味しい席で観劇。
でもって、感想は……。
うーーーーーーーーーん、よくわからん(おい…)
だって、ポスターやタイトルとは、ずいぶんかけ離れた内容だし…。
ちょっと「傭兵ピエール」を思い出してしまった。
私にとってヴァンパイアは、壮絶なまでに美しく、
永遠の命を持つが故のやるせなさ虚無感などを持った存在。
心の奥底に秘めた哀しみや深い怒りなど、けっこうドロドロした印象だのだが
なんか、妙に軽いヴァンパイアだったような…。
いや、私が「ポーの一族」の読みすぎかもしれないんだけど…。
確かにリカちゃん、カッコいいんだけど、ちょっと、お耽美が足りないような気がして…。
私的には「不滅の棘」の春野エロールの方が、耽美的で良かったなあ。
お話も軽くて、わかりやすくていいんだけど、見終わった後に
「観たぞ~~!」という満足感に欠けるような感じだった。
いや、はっきり言ってしょうもない話…というか、「エリザ」の小池と思って見るのは間違いか(笑)
ただ、セットやお衣装は、色々楽しめるし、リカちゃんのダンスも堪能できるし
そういう意味では成功していると言っていいのかもしれないと思う。
ただ1話目の盛り上がりに比べて、2話目以降が尻すぼみというか、
5つの薔薇を集める必然性がいまいち不明だし
荒ぶる魂の封印が解かれた割には、ルイ14世は平和にダンスにうつつを抜かしていたりで、
別に封印が解かれたからといって、それほど世界がどうにかはなっていない模様だし
フランシスのリディアに対する思いも、なんかよく分からないままだったし…。
(似ていれば、誰でもいいのか~?とおもわず突っ込む私…笑)
まあ、リカちゃんのカッコ良さを堪能するのだ…と割り切れば、大いに楽しめる作品ではあった。
なので、リカちゃんファン以外の人や、ストーリーの面白さで作品を鑑賞したい人には
どうなんでしょう…というところかな。
私的には3話目が、軍服を堪能できて一番好きかな?
ミハイル彩輝のナチ親衛隊の軍服姿、なかなか良かったし…(笑)
しかし、宝塚の観客は殆どが女性で、おそらくは戦後生まれの人が多いだろうと思うのに
ナチの突撃隊と親衛隊の成り立ちや、なぜ彼らが同じナチ同士で反目しあっているのかなんて
知っている人がどれほどいるのだろうか…?
私だって、ヴィスコンティの「地獄に墜ちた勇者ども」を観るまで、
そんなこと全然知らなかったし(というか、ナチ=親衛隊だと思っていたし)
やっぱり、男の人の脚本なんだなあと思ってしまった。
(それとも、これって世間の常識??)
第4話は、もう殆ど「LUNA」の焼き直しなので、嘉月ドクターがいつでっかい注射器を持ち出すか
ワクワクして待ってしまった(苦笑)
ケロちゃんの、ウラノス・セミナーのダンスも見たかったわ…(爆)
あの場面は「LUNA」を観ている人なら筋書きが読めてしまって、白けてしまうのではないだろうか?
で、今回初めて観た電飾による映像表現だが、あれは私としては今ひとつだった。
かえって舞台が安っぽく見えて、あまり好きではない。
あんなので、毛沢東の顔を見せられてもね…。
宝塚の夢の舞台にはふさわしくないような気がした。
ショーなどで使えば、もっと効果的な美しさが得られるかもしれないので
もう少し工夫をしてみてもらいたい。
今回は、やけに辛口になってしまったが、これはきっと期待が大きすぎたからかもしれない。
そんなにつまらないものでもなかったし、衣装や装置は好きだった。
リカちゃんは、とことんカッコ良かったし…。
でも、欲を言えば、お芝居をもっと短縮して、私はショーが見たかった。
リカちゃんが、思いっきりダンスで魅せくれるショーが…。
なので、いちばん好きだったのは、やはりフィナーレ。
ここで、やっとサヨナラモードに入ることができた。
同期でやはり退団のコモちゃん、専科のまゆみさんとの絡みは、
見ていて、やはり胸が詰まるものがあったし、
ちず&るいるいの歌も良かったし…。
そのほかには、きりやんが元気に復帰しているのが嬉しかった。
あんなに踊って大丈夫?とやや気になったのと、
声の伸びが以前ほどではなかったのが少々心配。
たまたま、体調が悪かったのならいいけれど…。
あとはゆうひが、ますます大きな存在感で、場面を引き締めていた。
彼女の「毒」は、なかなかにすごいものがある。
きっとますますファンを増やしたことだろうと思う。
あとは、もう少し歌を頑張って欲しい。
えみくらちゃんは、本当に垢抜けて綺麗になって、これからがますます楽しみ。
まあ、そんなわけで、小池先生には文句をいいつつも、
それなりに楽しめた月組公演「薔薇の封印」ではあった。
追記:うーん、きっと3回くらいみたら、すごく楽しめるんだろうなあ…。
残念…(苦笑)
2004/03/14 (SUN)
もうすでにご覧になった方も多く、「すごく楽しい~♪」というるんるんの感想や
「小池~、ふざけるのもたいがいにしろ!」という怒りの声など、
賛否両論の中、宝塚ファンというほどではない舞台好きの友人と一緒に
一階A席の最前列というけっこう美味しい席で観劇。
でもって、感想は……。
うーーーーーーーーーん、よくわからん(おい…)
だって、ポスターやタイトルとは、ずいぶんかけ離れた内容だし…。
ちょっと「傭兵ピエール」を思い出してしまった。
私にとってヴァンパイアは、壮絶なまでに美しく、
永遠の命を持つが故のやるせなさ虚無感などを持った存在。
心の奥底に秘めた哀しみや深い怒りなど、けっこうドロドロした印象だのだが
なんか、妙に軽いヴァンパイアだったような…。
いや、私が「ポーの一族」の読みすぎかもしれないんだけど…。
確かにリカちゃん、カッコいいんだけど、ちょっと、お耽美が足りないような気がして…。
私的には「不滅の棘」の春野エロールの方が、耽美的で良かったなあ。
お話も軽くて、わかりやすくていいんだけど、見終わった後に
「観たぞ~~!」という満足感に欠けるような感じだった。
いや、はっきり言ってしょうもない話…というか、「エリザ」の小池と思って見るのは間違いか(笑)
ただ、セットやお衣装は、色々楽しめるし、リカちゃんのダンスも堪能できるし
そういう意味では成功していると言っていいのかもしれないと思う。
ただ1話目の盛り上がりに比べて、2話目以降が尻すぼみというか、
5つの薔薇を集める必然性がいまいち不明だし
荒ぶる魂の封印が解かれた割には、ルイ14世は平和にダンスにうつつを抜かしていたりで、
別に封印が解かれたからといって、それほど世界がどうにかはなっていない模様だし
フランシスのリディアに対する思いも、なんかよく分からないままだったし…。
(似ていれば、誰でもいいのか~?とおもわず突っ込む私…笑)
まあ、リカちゃんのカッコ良さを堪能するのだ…と割り切れば、大いに楽しめる作品ではあった。
なので、リカちゃんファン以外の人や、ストーリーの面白さで作品を鑑賞したい人には
どうなんでしょう…というところかな。
私的には3話目が、軍服を堪能できて一番好きかな?
ミハイル彩輝のナチ親衛隊の軍服姿、なかなか良かったし…(笑)
しかし、宝塚の観客は殆どが女性で、おそらくは戦後生まれの人が多いだろうと思うのに
ナチの突撃隊と親衛隊の成り立ちや、なぜ彼らが同じナチ同士で反目しあっているのかなんて
知っている人がどれほどいるのだろうか…?
私だって、ヴィスコンティの「地獄に墜ちた勇者ども」を観るまで、
そんなこと全然知らなかったし(というか、ナチ=親衛隊だと思っていたし)
やっぱり、男の人の脚本なんだなあと思ってしまった。
(それとも、これって世間の常識??)
第4話は、もう殆ど「LUNA」の焼き直しなので、嘉月ドクターがいつでっかい注射器を持ち出すか
ワクワクして待ってしまった(苦笑)
ケロちゃんの、ウラノス・セミナーのダンスも見たかったわ…(爆)
あの場面は「LUNA」を観ている人なら筋書きが読めてしまって、白けてしまうのではないだろうか?
で、今回初めて観た電飾による映像表現だが、あれは私としては今ひとつだった。
かえって舞台が安っぽく見えて、あまり好きではない。
あんなので、毛沢東の顔を見せられてもね…。
宝塚の夢の舞台にはふさわしくないような気がした。
ショーなどで使えば、もっと効果的な美しさが得られるかもしれないので
もう少し工夫をしてみてもらいたい。
今回は、やけに辛口になってしまったが、これはきっと期待が大きすぎたからかもしれない。
そんなにつまらないものでもなかったし、衣装や装置は好きだった。
リカちゃんは、とことんカッコ良かったし…。
でも、欲を言えば、お芝居をもっと短縮して、私はショーが見たかった。
リカちゃんが、思いっきりダンスで魅せくれるショーが…。
なので、いちばん好きだったのは、やはりフィナーレ。
ここで、やっとサヨナラモードに入ることができた。
同期でやはり退団のコモちゃん、専科のまゆみさんとの絡みは、
見ていて、やはり胸が詰まるものがあったし、
ちず&るいるいの歌も良かったし…。
そのほかには、きりやんが元気に復帰しているのが嬉しかった。
あんなに踊って大丈夫?とやや気になったのと、
声の伸びが以前ほどではなかったのが少々心配。
たまたま、体調が悪かったのならいいけれど…。
あとはゆうひが、ますます大きな存在感で、場面を引き締めていた。
彼女の「毒」は、なかなかにすごいものがある。
きっとますますファンを増やしたことだろうと思う。
あとは、もう少し歌を頑張って欲しい。
えみくらちゃんは、本当に垢抜けて綺麗になって、これからがますます楽しみ。
まあ、そんなわけで、小池先生には文句をいいつつも、
それなりに楽しめた月組公演「薔薇の封印」ではあった。
追記:うーん、きっと3回くらいみたら、すごく楽しめるんだろうなあ…。
残念…(苦笑)
2004/03/14 (SUN)
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