胆嚢摘出手術②~最近の手術室事情。
一番の不安材料は、手術室に入ることでした。
前回の手術(卵巣がん/2007年)の時、
ストレッチャーから手術台に移されるときに、
恐怖のあまりパニックになってしまって
(“拘束される感じ”が、めちゃくちゃダメ)
嫌がって暴れたんですよね(汗)。
あっという間に、麻酔でおちちゃったので
たぶん一瞬のことだと思うのですが。
歯医者さんや美容院でさえ苦手なんだから
手術台なんて、想像しただけでガクブル……(涙)。
しかも、今回は術前検査のMRIを、
閉所恐怖で受けることが出来なかったので、
手術本番が余計に心配でした。
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そのことを看護師さんに相談したら、なんと!
「大丈夫、手術室には歩いていくんですよ」とにっこり。
え?
そ、そうなの??
TVの医療ドラマなんかでは、ストレッチャーで運ばれてますよね?
「あなた、頑張って!」とか、
「ママ~、死なないで!」とか。
私、6年前に同じ病院で手術しましたが、
確か病室からストレッチャーで運ばれた記憶が……。
今回は、病室で自分で手術着に着替え、
T字帯(パンツ代わり<汗)を付け、
静脈血栓塞栓症(エコノミークラス症候群)防止の
ハイソックスを履き
不織布でできたシャワーキャップのようなものをかぶり、
点滴をぶら下げて歩いていくという、
なんとなーく、お間抜けな恰好での手術室入室となりました(笑)。
付添いの家族とは、
デイルーム(病棟内のサロンのような場所)でお別れ。
「手術室の前で心配そうに待つ」という図は、
昔、某大学病院で夫が手術した時にもありませんでした。
あれって、ドラマの中だけのことなのかな?
さて、手術室に入ると手術担当の看護師さんが
待ち構えていて、ご挨拶。
他にも色々な方とご挨拶したのですが、
緊張して覚えていません。
麻酔医さんもいたかも?
スリッパを履き替えて、中に入ります。
実際に手術する部屋の前にドアが二つぐらいあって、
途中、医療ドラマでよく見る
ドクターが手を洗う手洗い場が、だーっと続いていました。
ようやく手術室に入ると、TVでも見覚えのある手術台が。
「はい、これに寝てください。狭いから気を付けてくださいネ♪」
と言われ、おそるおそる上る。
手術台の上って本当に狭くて(っていうか、私が太い<爆)
落ちそうになりました。
関取の人とか、どうするんだろう??
ドキドキは最高潮だけれど、
「へえ、これが手術室か」ときょろきょろ。
特に、あの独特の照明が、手術室な気分を盛り上げます。
なんか、環境音楽っぽいものもかかってる。
前回は、パニックになっていたので、全然覚えていません。
「今から点滴で麻酔入れますからねー」という言葉を最後に
記憶がありません。
もしかしたら、酸素マスクもしたかもですが、記憶なし。
次に意識が戻ったのは、
「暁生さん、手術終わりましたよ」と言われた時。
まだ手術室の中のようでした。
「ゆっくりと深呼吸してみてください」と言われたので
頑張って深呼吸。
手術前に聞いた麻酔医の先生のお話によると、
術後すぐの深呼吸をしっかりすることにより、
肺から麻酔薬が抜けて新鮮な酸素が入り、
麻酔から覚めやすくなるそうです。
事前の執刀医の先生のお話だと、
術後15分で麻酔が抜けて目が覚めるとか。
意外と早いんですねー。
で、さすがに今度はストレッチャーに乗せられ、
朦朧としたまま病室に戻りました。
これも、前回は、目覚めたときはすでに病室だったのですが、
同じ病院でも、色々変わっているようです。
ただ、麻酔のせいか、ストレッチャーで運ばれるのに酔ったのか
(乗り物に酔いやすいタイプ<苦笑)
病室に着いたとたん「ぎぼぢわるい…」と嘔吐(汗)。
まあ、嘔吐はこの1回だけだったので、よかったです。
疝痛発作の嘔吐の辛さは、こんなもんじゃありませんでしたから。
そういえば。
お見舞いに来てくれた義弟(タダヲ妹のだんな様・63歳)が
昨年末に、別の病院で初期の腎臓がんで腹腔鏡手術を受けたのですが、
手術室にはストレッチャーで向かったと言っていました。
まあ、私の場合は、パニック障害患者なので
歩いていくやりかたで助かったです。
そうそう、義弟の手術室では、
ニューミュージック系の音楽がかかっていたとか(笑)。
あれって、執刀するドクターが選曲するんでしょうか?
さて、術後の嘔吐に戦々恐々としていた私ですが、
麻酔医の先生が、吐き気どめをたっぷり使ってくださったおかげで
夜中の嘔吐は一度もありませんでした。
ちなみに、義弟は、嘔吐はまったくなかったそうです。
っていうか、最初の晩の記憶もあまりないとか。
私なんて、お腹の中(摘出した胆嚢のあたり)が痛くて
一睡もできなかったのになー。
手術前に署名した「麻酔同意書」には、全身麻酔に伴う症状として
①吐き気・嘔吐・頭痛
②のどの痛み・声のかすれ・発声異常、歯のぐらつき・脱落
③咽頭浮腫・咽頭けいれん
その他もろもろ、何と⑪までの項目がありました(笑)。
私的には、出産の時より手術の方が辛かったのですが、
看護師さんがおっしゃるには、
お産って、いわゆる「ランナーズハイ」の状態なので
ものすごい痛みにも耐えられるんだそうです。
なるほど……と納得。
私は、安産だったせいもあるけれど、
お産のすぐ後の食事も、もりもり食べてたし、
嬉しくて、かなり興奮状態だったもんね。
子供を産むのと、臓器を摘出するのでは、
同じ出すのでも、全然違いますし(苦笑)、
出産は、全身麻酔もしませんから。
まあ、今は、かなり快復しているので、暢気に書いていますが
術前術後は、やはりかなりへヴィでした。
もう二度とあそこには戻りたくないです。
手術室は、医療ドラマだけで十分!

↑手術前に入れられた点滴。
これを、ゴロゴロ押しながら手術室に行きました(苦笑)。
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