胆嚢摘出手術①~診断から退院までの流れ
一般的に胆石と言われていますが、
正式には「胆嚢結石症」という病名らしいです。
胆嚢は、肝臓で作られる胆汁を、一時的にためておく臓器です。
胆汁は、食べ物を消化するときに、胆嚢から胆管を通じ胃に分泌され
油分を分解する役割を果たします。
つまり、油脂類を摂った時に必要な臓器なんですね。
で、胆嚢の中にできる石…を、胆石と呼ぶわけですが、
多いのは、「コレステロール結石」と言われるものです。
私の場合もそうでした。
胆汁の中に含まれるコレステロール濃度が高いと
コレステロール分が固まって石になります。
それが、コレステロール結石です。
主に、中高年の女性で、肥満気味の人に胆石が多いのは
そのせいかもしれません。
(あまりにも、ドンピシャで悲しすぐる…<泣笑)
私も、人間ドックでは、毎年のようにコレステロール値を指摘され
「薬を飲むほどではないけれど、食事に気を付けましょう」と
言われていたんです。
でも、特に症状もないので、
心の片隅で「食事療法しなくちゃ」と思いつつも
大好きなスイーツを控える気はさらさらなく、
焼き菓子やらケーキを、好きなだけ食べてたんですよね(汗)。
その間に、着々と胆嚢で石を製造していたとは、
まったく気が付きませんでした。
知らぬは自分ばかりなり…。バカバカ!
ただ、胆石とひとくちに言っても、すべての胆石持ちの人が、
私のように、胆嚢摘出手術をしなければならないわけではありません。
「無症状胆石」と言って、まったく痛みも炎症もない方も多いそうですから。
ただ、何かの拍子に「疝痛発作(せんつうほっさ)」という
激痛を伴う発作を起こしたりすると
じゃあ切ろうか…という感じになるらしいです。
私の場合はこんな↓感じ。
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2013/8/23 深夜にみぞおちと背中に激痛、何時間経っても治まらず
近くの総合病院へ救急搬送され入院。
2013/8/24 搬送先の病院で、胆嚢結石のための疝痛発作と診断。
石が多いので(ザクザクあると言われた)
胆嚢摘出を勧められる。
痛みが治まったので、
とりあえず痛みどめの薬を出してもらい退院。
2013/8/27 6年前に卵巣がんの手術を受けた都内の病院で
以前から予約していた人間ドック(1泊)を受診。
胆石の件を相談すると、すぐに消化器外科に回され診察。
生化学検査、MRI検査の予約をする。
人間ドックでの、超音波検査でも胆石が確認される。
2013/9/4 MRI検査に臨むも、
持病のパニック障害から来る閉所恐怖により検査できず。
主治医の判断で、翌日に造影剤を使ったCT検査を
することになる。
手術を希望する旨を伝えると、最短で9/19とのこと。
とりあえず、その枠を抑えてもらい、
術前検査として、血液検査とレントゲン、肺機能検査、
心電図、超音波検査を受ける。
2013/9/5 点滴で造影剤を入れ、CT検査を受ける。
2013/9/6 CT検査の結果、胆管の入口に石が密集しており、
胆管を塞いでいること、
胆嚢壁が炎症のため厚くなっていることなどから
胆嚢炎を起こす前に、
なるべく早く胆嚢摘出手術をした方がいい旨、診断される。
9/11にひとつ手術がキャンセルになったので、
その日はどうかと聞かれ、お願いすることにする。
手術は、快復の早い腹腔鏡手術でできるとのこと。
2013/9/9 夫婦で手術についての説明を受ける。
夫は主治医と初対面だったが、いいドクターだと安心していた。
2013/9/10 午前中入院。二人部屋。ドキドキしながらも普通に過ごす。
主治医(執刀医)の診察、麻酔医、薬剤師と面談。
夕食後21:00以降、禁食。
2013/9/11 朝から禁食、水分は午前10時まで。
朝8時頃シャワーを浴びる。
今回は、浣腸なし(笑)。
13:00から手術。15:30頃に病室に戻る。
17時過ぎに夫帰宅。
前回のような激しい嘔吐はなかったが、
傷口よりも、お腹の中の痛みが酷くて、一睡も出来ず。
また、やはり喉が渇くのが辛かった。
看護師さんが、たびたび来てくれた(涙)。
2013/9/12 朝5時頃、ガスが出たので水分解禁。
少し飲んだが、気持ち悪くなってしまう。
尿&便、OK。
癒着を防ぐのと、快復を早めるために歩く。
腰を曲げ(傷が攣れるため)そろそろ歩く姿は年寄のよう(笑)。
胸のむかつきが治まらす、昼食はパス。
夕食はお粥(6分粥)のみ少し食べる。
午後、レントゲンを撮る。
前夜一睡もできなかったので、少し眠れたが、
パニック障害の不安症状が出て、辛い。
2013/9/13 朝食、やはりまったく食べられなかったが
午前中、少し眠り、その後気分がよくなる。
昼食は、半分くらい食べられた。
便はゆるゆる。
主治医の診察で、順調なので15日退院OKが出る。
胸のむかつきは、麻酔の影響というより
手術で臓器をいじったためで、時間と共に治まるとのこと。
急に元気が出る(笑)。
シャワーも解禁になったので、夕方シャワーを浴びる。
髪の毛も洗って、すっきり。
お腹の中の痛みはほぼなくなり、夕食(全粥)ほぼ完食。
またまた、不安症状のために夜眠れず。
2013/9/14 術後、初めて朝食が食べられた。
睡眠不足のため、調子はイマイチだが、なるべく病棟内を歩く。
明日の退院に向けて、傷口の診察、療養計画書や薬の説明、
次回の診察の予約など。
連休初日で、見舞客も多く、忙しくすごす。
夕方シャワーを浴びる。
夕方は、TVのニュースを見たり、雑誌を眺めたり
だいぶ普通の状態になった。
夕食もほぼ完食だが、相変わらず便はゆるい。
2013/9/15 午前中診察を受け、昼前に退院。
入院期間わずか6日、術後4日目で退院。
夫が車で迎えに来てくれたので、らくちん。
やはり、腹腔鏡手術は快復が早いと実感。
台風18号が接近していて心配したが、
雨の合間をぬって、無事帰宅。
やっぱり家が一番!!!
2013/9/16 ゆっくりだが家のことも出来るように。
食事は、油脂は避け、消化のよいものを少しずつ。
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こんな感じの4週間でした。
療養生活はしばらく続きます。
食事療法はもちろんですが、
これからは規則正しい生活と、適度な運動を心掛けたいです。
あ、ちなみに、今回私がびっくりしたこと。
最初、胆石と診断された時に、石だけを取ると思ったんですね。
そしたら、胆嚢摘出と言われたので驚きました。
石が出来る人は、一度取ってもまたできることが多いので
今は胆嚢そのものを摘出することがほとんどらしいです。
また、最初搬送された病院では、石の大きさや量から
数年前から石があったのでは…と言われたのですが、
手術した病院で、今までの人間ドックの超音波の胆嚢画像を見る限り、
昨年までは、石なんて全然ないんですよ。
ってことは、たった1年であれだけの石を??
(摘出した結石は記念にくれました<爆)
本当に驚きです。
どんだけひどい食生活していたんだろう、私(滝汗)。
それから、6年前卵巣を摘出した時は、
麻酔の副作用の嘔吐はあったものの
お腹の中の痛みやむかつきがなかったのですが、
今回は、術後かなりお腹の中が痛かったです。
やはり、消化器系の臓器の手術はしんどいなーと。
胃や肺の手術をされた方は、きっともっと大変なのでしょうね。
よもや人生で2回もお腹を切ることになるとは思いませんでしたが、
これを最後にしたいと、心から願っております(苦笑)。
詳しいことは、またおいおいと。
少しは、お役に立ったでしょうか?
(まあ、あまりこんなことが役に立つ状況にならない方がいいけど)

↑術後に、病室で飲んでいたお薬。
今も、たくさん飲んでいます(汗)。
今は、抗生剤や痛みどめもいいお薬がたくさんあるので
手術をしても早く退院できるんですよね。
医学の進歩って本当にすごいです。
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