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「風が強く吹いている」

「風が強く吹いている」(三浦しをん)、買いました。
これで、My蔵書♪ 

読むのは4回目くらいなのですが、
やっぱり好きです、この小説。

「こんなことありえない、無理!」
という人もいるでしょうけど、それでも。

文庫版解説で、解説を書かれた最相葉月さんが、三浦しをんさんに、
なぜ箱根駅伝を小説で書いたかについてインタビューした時の
しをんさんの答えがとても心に響きました。

「私自身、報われなかったのはがんばらなかったからだ
 という考え方に納得がいかないからです。(中略)
 できる、できないという基準ではない価値を築けるかどうかを
 小説を通じて考えてみたかった。
 報われなかったからといって、絶望する必要はないんじゃないか、と」

そうなんですよね。
努力しても、報われないことは多いです。
どんなにがんばっても、駄目な時もあるし。

今までの人生の中で、大した努力をしたことがない私なので
エラそうに書けませんけど(汗)。

でも、人生って勝負じゃないし、
最終的に自分の価値を決めるのは、
他人ではなく、自分自身なんだと思います。

他人の価値観に合わせて生きるほど、
しんどいことはないですもんね。

あー、しをんさんって若いのにえらいなー。
いや、作家さんなんだから当然か(笑)。

50を過ぎた私は、相も変わらず毎日もがいてますが、
そんなダメダメな私でも、
いつの日か、風を感じられる時がくるといいな。


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スポーツは大の苦手ですが
「風が強く吹いている」を読むと、
いつも、無性に走ってみたくなります。


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2 Comments

モリー  

読書談義

>でも、人生って勝負じゃないし、最終的に自分の価値を決めるのは、
 他人ではなく、自分自身なんだと思います。
 他人の価値観に合わせて生きるほど、
 しんどいことはないですもんね。でも、人生って勝負じゃないし、
 最終的に自分の価値を決めるのは、
 他人ではなく、自分自身なんだと思います。

暁生さま、共感します。
遅くなりましたが、今年もよろしくお願いいたします。

最近、表紙がメサ可愛かったので「偏差値70の野球部」という本を読みました。
森さんシリーズの四季のような天才女子高生ヒカルが登場します。
「角運動保存則を利用した等速円運動打法」という
物理学の理論で球筋を分析し、バットで衝突させる・・みたいな(笑)
難解な物理法則で埋め尽くされている物語でした。
私は、天才に弱いのだとつくづく思いました。
ポッター、のだめ、千秋さま、走、ヒカルさん、巧・・
で、余りにも面白かったので、この手の本(スポ根でない)も良いなと、
あさのあつこさんの「バッテリー」を買いました。
あさのさん、「ダ・ヴィンチ」の
しをんさんってこんな人にコメントしてありましたよね。

バツテリーは常に風を感じ、微睡みの中で心理分析するような本でした。
主人公の巧少年は、のだめみたいに「好きに弾いて何故いけないんですか」
をそのまま、「自分が思う最高の球を好きに投げて何故いけないのか」。
周りはゴチャゴチャ煩い・・ ウザイ・・ 信念を絶対に曲げない、迎合しない・・
傲慢とも言える投手巧を取り巻くそれぞれのキャラが複雑に屈折し、
絡み合い、葛藤する心理描写に、作者の全身全霊の思いが伝わりました。
あさのさん、1954年生まれですね。その世代の女性が、
心底、主人公の少年に惚れてストーリーを紡いで行くと、世代的に嵌りますね。

暁生さまよりお勧めの三浦しをんさん! ファンしてま~す。
私は文庫本になるまでひたすら待つ人ですが、
「神去なあなあ・・」やっと文庫本に(笑)
有川さんの「植物図鑑」もやっと文庫本に・・
ベタ甘ですね(笑) 発想は面白いのですが・・
自衛隊シリーズは面白かったのですが、
私の世代は、有川さんの妄想について行けないのかもしれませんね。

見事に他人の価値観を無視する巧少年の物語を読んだばかりなので、
暁生さまの呟きに反応しました。
私も、人に自分の価値観を押し付けないけど、
他人の価値観を押し付けられると反発しますね。従わない。屁理屈こねます。
でも、ご町内の雑事は、渋々あとが面倒くさいから従います(苦笑)

私は猛烈な駅伝ファンです。
任されたランナーは、体調が悪くても、故障してても、棄権ができない。
襷を繋がなくてはならない。
棄権ができないから箱根駅伝で、選手生命を断念するほど無理するのでしょうね。
箱根駅伝のコース近くに住んでいたことがあるのでよく応援に行きました。
「風が強く吹いている」・・ 私の人生で、何回も再読するであろう大切な一冊です。

駅伝の事、書き出したら大変なことになるので・・ この辺りで(苦笑)。
長々と失礼いたしました。
お風邪のようで、体調にはくれぐれもお気をつけください。

2013/01/23 (Wed) 16:30 | EDIT | REPLY |   

暁生(akio)  

モリーさま♪


モリーさま、
こちらこそ今年もよろしくお願いいたします。

さて、私のつぶやきに反応していただき、ありがとうございます。

「風が強く吹いている」は、走という天才と、
走に箱根への夢を賭けたハイジだけではなく、
それぞれの登場人物が、挫折したり、疑問をもったり、
色々な思いを抱きながらも、駅伝に挑戦するという、
単なる「成功物語」じゃないところが、とても好きです。
駅伝って、シビアな競技なんだなーと改めて知りました。

そうそう、「神去なあなあ日常」、映画化されるそうですね。
おやかたの清一さん、誰がやるのかなー。
気になります。

「風」も「神去」も、出てくるワンコ(ニラとノコ)が
かわいすぎで、キュンキュンしてます(笑)。

「偏差値70の野球部」は、知りませんでしたー。
面白そうですが、はたして私に理解できるのか…(笑)。
やや不安ですが、図書館で探してみます。

あさのさんの「バッテリー」も有名すぎて、
何となく読みそびれている本のひとつです。
数年前に、確かNHKでドラマ化されましたよね?
読んでみようかな。

有川さんの作品は、人を選ぶような気がします。
私はSFっぽい方が好きなんですが、
最近は、恋愛モードの高い作品が多いですね。
若い人向けなのかな?

> 私も、人に自分の価値観を押し付けないけど、
> 他人の価値観を押し付けられると反発しますね。
> 従わない。屁理屈こねます。

あはは、そうなんですか?
うちのオットがそういうタイプかも(笑)。
理屈っぽくてへそ曲がりです。従いません。

私は、もめるのが面倒なので、
にこにこと聞いているふりして、
心の中で「違うだろ」と思いつつも、従います。

たぶん、良い子ぶってるタイプです(苦笑)。
だから、時々爆発するんでしょうねー(汗)。

風邪は、ほぼ治りました。
ご心配ありがとうございます。

また、面白い本がありましたら、ご紹介くださいね♪





2013/01/26 (Sat) 23:57 | EDIT | REPLY |   

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